千里の棋譜 〜現代将棋ミステリー〜
第二部クリア
四段(プロ)に昇進できるのは2人のみ。主人公である長野圭と雪村香蓮は年齢的にこれがラストチャンス。ここに13歳の超新星・北条草太や、ライバルたちが加わり、熾烈な戦いを繰り広げていきます。
この作品が面白いのは、シナリオの振り幅が大きいこと。
昇進確実と思われていた北条草太が、突然失踪したり・・・
その北条草太の失踪を巡って、孤島を探検したり・・・
サスペンス的展開になったり・・・
終いには、アンドロイド(人工知能)まで登場します。
もう何でもアリですねw
ただ、あくまでも物語の軸は「将棋」。
何度かある対局シーンは非常に見応えがあって良かったです。
いろいろな展開を見せるものの、最終的な焦点は、誰が四段(プロ)に昇進できるのかに尽きます。その結果をもって、物語は終幕を迎えました。
なお、第二部のプレイ時間としては第一部(8〜9時間)と同じくらいでしょうか。おまけ要素もあるので、Switch版のソフト全体としては20時間ほど楽しめると思います。
クリア後の感想
第一部のクリア時に「いろいろ詰め込みすぎな感じ」と書いたのですが、第二部ではさらにバラエティに富んだ内容になっていたのでビックリしましたw
勝海舟といった幕末のビッグネームが出てくるかと思いきや、その次にはターミネーターのようなSF設定も出てくる。どれだけサービス精神が旺盛なのでしょうw
それでも最後の最後には、将棋に人生を賭けた、棋士の死闘が描かれていました。この戦いは本当に熱く、おもわず目頭が熱くなるほど。心の中で「がんばれ!がんばれ!」とずっと応援していました。
将棋を題材にしたアドベンチャーゲームは珍しいと思いますが、将棋ファンであれば(と言うか少しでも興味あれば)、プレイして決して損することのない作品であると断言します。ケムコのADVはどれもクオリティが高いですね。次は「デスマッチラブコメ」をプレイします!
<良いところ>
- 「将棋」という珍しい題材
- 意外な展開の連続で飽きさせない
- 将棋に対する熱い想い
- 誰でも最後まで進められる
<悪いところ>
- (メリットの一方で)無理のある展開
- 声優があまり上手くない
- 意味のない選択肢が多い
- ゲーム性が薄い
評価:★★★★★★★☆(7.5点)