「エンジェルウィスパー」レビュー
まったくノーマークのゲームでしたが、安価だし紹介文をみて面白そうだったので買ってみました!あとから気づきましたが「千里の棋譜」や「人形の傷跡」と同じ開発会社だったのですね。それならクオリティも期待できそうです!
本作は、1999年に発売されたソフトのリメイク作。
1999年といえばノストラダムスの大予言があって、何となく世間に終末感が漂っていたときですよね。そうした時代背景もあって、本ソフトも「予言」や「ノストラダムス」、「ヨハネ」といった単語が頻出します。
主人公はゲームソフトの開発者で、「アンゴルモア」というソフトの開発に関わることに。「アンゴルモア」もノストラダムスの予言に出てくる言葉ですね。
こうした不穏な空気を感じながらゲームを進めていくのですが、システムは比較的オーソドックスで、マップで行き先を選びフラグを立てていくタイプ。具体的に指示されることが多いうえ、ヒントもあるのでほとんど迷うことはありません。
選択も時々ありますが、失敗してもやり直せるので問題なし。
一番厄介なのは、意外と多く登場する文字入力ですね。ピンポイントで正解を入力しなければなりません。なんとか自力で突破しましたが、すこしヒラメキが必要な場面もあって危なかったですw
ストーリーが進んでいくと・・・やがて不可解な事件が発生。
しかも、事件は連鎖していきます。
この辺りから、いよいよミステリっぽい犯人探しになっていくのかな?と予想したのですが・・・
ところがどっこい物語は意外な展開にw
この物語はいったいどこへ行ってしまうのだろう!?と不安になるレベルで変化していきますw
最初はミステリ風あるいはサスペンス風のゲームだったのに、気づいたときにはジャンル不明のゲームに変わっていましたw
と、一筋縄ではないかないこのゲームなのですが、さらにメタフィクションな演出も大きな特徴となっています。
ゲーム開始時も「このゲームを最後までプレイしてほしい」と言われたり・・・
ゲーム内で提示されるホームページは実在したり。
テレビ電話がかかってきたりw
クリアまでは7時間くらいでしたが、内容が盛りだくさんで、あれよあれよという間に終わってしまった感じです。
最初は「メタなミステリ?」くらいに思ってプレイしていたのですが、まさか後半ここまで様相が変わるとは予想できませんでした。後半のストーリーは、好き嫌い分かれそうな印象もありますが、世紀末という時代だったからこそ生まれたシナリオと言えるかもしれませんね。
「ノストラダムス」や「予言」といった言葉に興味あるヒトだったら間違いなく楽しめる作品。かなり尖っています!(良い意味で)
<良いところ>
<悪いところ>
- 画面の切り替わり(ロード)が遅い
- 盛りだくさんなシナリオな割にプレイ時間が短い
評価:★★★★★★★(7点)